悲劇のセイレーンにささやかな愛を
「はー……っ、は、何、急に」
『しすいこそ、なんで急に』
「いや……澪だって秋斗といる方が楽しいだろ」
『なんでそんなこと決めつけるの⁉︎』
「決めつけ……?」
乱雑に書かれた文字だった。
澪はさらに書き殴る。
『私はしすいといたいのに、どうして離れようとするの?』
「そんなつもりじゃ、」
『ちゃんと私の言葉も見てよ』
「……え」
悲しそうに顔を伏せた彼女。
思わず目を見開いた時。
──ヒュー……
ドンッ!!
「!」
「……!」