悲劇のセイレーンにささやかな愛を





「はー……っ、は、何、急に」

『しすいこそ、なんで急に』

「いや……澪だって秋斗といる方が楽しいだろ」

『なんでそんなこと決めつけるの⁉︎』

「決めつけ……?」



乱雑に書かれた文字だった。
澪はさらに書き殴る。



『私はしすいといたいのに、どうして離れようとするの?』

「そんなつもりじゃ、」

『ちゃんと私の言葉も見てよ』

「……え」



悲しそうに顔を伏せた彼女。

思わず目を見開いた時。



──ヒュー……

ドンッ!!



「!」

「……!」


< 88 / 123 >

この作品をシェア

pagetop