本好き地味令嬢は、自由を満喫していますので。~今さら助けてくれと言われても、二度と家には戻りません!~
「当然だろう? リティス嬢のおかげで、俺達は大いに助かっているんだから――」

「……いえ、私にできることはそう多くなくて」

 どうしても、自信のないリティスが顔を出してしまうのはもうどうしようもないところなのだろう。

 アザレウスがリティスの才能を買ってくれているのはわかっているのに、つい、そんな自信のない言葉が漏れてしまう。

「そんなことはない。本当に助かっている」

「……お力になれているのなら、光栄です」

 彼の顔を見ることができなくて、思わずうつむく。

 耳が赤くなっているのではないだろうか。だって、こんなにも耳が熱い。

『――あああっ!』

 バスケットに乗ったままのパパベルが、不意に大声を上げる。リティスは飛び上がりそうになった。

(というか、ここまで大声出せたのね……!)

 ちょっと違う方向にびっくりしている気もするが、それはまあこの際置いておこう。

「どうしたんだ?」

『オレ、思い出した! 前に、解読頼まれたやつあっただろ?』

「ああ。王弟殿下が持ってきてくださったあれね」

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