本好き地味令嬢は、自由を満喫していますので。~今さら助けてくれと言われても、二度と家には戻りません!~
「攻撃してきた悪魔は、なんとか退けた。とりあえず今晩は、避難場所にいてもらって、明日からは改めて調査することになる」

「結界を張り直しますよね。私の魔力も使ってください」

「……しかし」

 彼が渋い顔をしているのは、リティスの魔力はリティスの魔術に使うべきだと思っているからだろう。古代魔術を使える者は少ない。

だが、。王宮魔術師達は、悪魔に破壊された結界を修復するのに魔力を使ってしまい、まだ回復はしていない。
 リティスの魔力があれば、王族達が避難している場所の結界を強化できる。
「大丈夫です! 私、魔力の量はたくさんあるので」

 リティスは、右腕を折り曲げて、存在しない力こぶを誇示して見せた。アザレウスが小さく笑ってくれてほっとする。
 彼の険しい表情を見ていたいわけではないから。

「では、リティス嬢。魔力の提供を頼む」

最終的にアザレウスは、リティスに頭を下げた。
 思えば、アザレウスと協力して魔術を使うのは初めてだった。いつもは、リティスが子供達に魔術を教えているから。

「……きつくなったら言ってくれ。リティス嬢の魔力を吸いつくしたいわけじゃない」

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