本好き地味令嬢は、自由を満喫していますので。~今さら助けてくれと言われても、二度と家には戻りません!~
「リティス嬢、もう少し魔力をもらってもいいか」

「かまいませんよ。まだ、半分も使っていませんから!」

 そう返すと、アザレウスは笑った。

「リティス嬢の魔力は多いと思っていたが、想像以上に多かったな!」

「魔力の量には自信があります! どんどん使ってください!」

 リティスの言葉を信じているとでも言いたいように、ぐんっと魔力が吸い上げられた。アザレウスの魔力によって起こった風が、リティスの髪や服をはためかせる。

「……終わった」

 その言葉と同時に、アザレウスは膝をついた。慌てたリティスは駆け寄り、彼の身体に手をかける。

「殿下、どうなさったんですか?」

「……少々魔力を使い過ぎた。十分も休めば落ち着く」

「魔力を使い過ぎたって! 十分休めば戻るって! 私の魔力をもっと使ってくださってよかったんですよ」

 リティスが動けなくなるのを懸念したのだろう。

 その分、アザレウス本人の魔力を使った。それはいいのだが、膝をついてしまうほどの魔力を使うことになるとは。

 リティスは、迷うことなく彼の肩の下に自分の身体を差し入れた。ぐっと力を入れて持ち上げる。

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