本好き地味令嬢は、自由を満喫していますので。~今さら助けてくれと言われても、二度と家には戻りません!~
 どうしよう、胸が熱い。

 アザレウスは、リティスと天職をめぐり合わせてくれただけではない。

 リティスのことを必要としてくれた。

 リティスのことを愛してくれた。

 きっと、彼とならずっと一緒に歩いていける。

「はい! 喜んで!」

 リティスは、満面の笑みでアザレウスの求婚を受け入れた。

 彼もまた、満面の笑みを返してくれる。そして、リティスの両手を彼自身の大きな手で包みこんだ。

「やったね!」

「パパベル、聞いた? リティス嬢がリティスお姉様になるのよ!」

 子供達の声がして、アザレウスはぱっとリティスの手を離す。

 イレクスは両手を上げ、セリカはパパベルと手を取り合ってぐるぐると回っていた。

「……祝福していただけて、幸せですよ」

 そう言うと、子供達はまたもや歓声を上げる。

 しかたないな、というようにアザレウスは子供達に向かって笑いかけ――そして、リティスの肩に腕を回して引き寄せたのだった。
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