本好き地味令嬢は、自由を満喫していますので。~今さら助けてくれと言われても、二度と家には戻りません!~
「……ここが、王宮図書館」

 図書館の前に馬車が止まった時には、すでに出迎えの人がいた。というか、昨日屋敷を訪れたアザレウスではないか。

「……殿下が、出迎えてくださるとは……」

「俺が、君に興味があるんだ」

 と、こちらを向いたアザレウスは、実にいい笑顔。

 もし、彼に恋心を抱いている女性がその笑みを向けられたなら、その一回で確実に彼の気持ちを誤解する。

(ご自分の顔のよさとか、身分とか、わかってやっていらっしゃるのかしら……?)

 もちろん、その疑問は言葉にはしない。

「私にできることでしたら、全力で協力させていただきます」

「そう言ってもらえると助かるよ。まずは、図書館の職員達に引き合わせよう。それが終わったら、寮に案内する」

「……わかりました」

 まずはトランクを持ったまま、図書館の職員に引き合わされる。

 ずらりと並んだ人々は皆、揃いのローブを身に着けていた。

 黒地に白で模様の入ったローブが制服のようだ。ローブの袖はぴったりとしていて、腰のところでベルトで留めている。

「……そちらの女性は?」

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