孤高の総帥は初めての恋に溺れる
「総帥にコーヒーを入れさせてしまうなんて
申し訳ありません」

穂香が頭を下げながらそう言うと

「穂香、いい加減にしないと怒るよ。
総帥、総帥って嫌味で言ってるの?」

「違います。だって総帥なんですもの。
間違っていないでしょう?」

「そういう事じゃないだろう。シンガポール
でラッセルグループの総帥という立場を考え
ないで、一人の男としてただの碧斗としての
僕を見てくれたんじゃないの?ただの碧斗を
好きだと言ってくれたんじゃないの?
だから、穂香の初めてを僕にくれたんだ
よね?」

「でもよく考えたら私と碧斗さんでは、全然
釣り合わないし今となってはあんな事言って
厚かましい女だったと反省しています」

「なぜ、僕はラッセルグループの総帥である
前にただ穂香を愛する武庫川碧斗という男
なんだ。それでは駄目なのか?」

「だって、碧斗さんは今までたくさんの女性
と付き合ってきて経験豊富なんでしょうが、
私はそんな碧斗さんについていけません。
遊びでお付き合いなんてできる女じゃないん
です。今まで恋愛もした事がなくてそういう
事には不器用なんです。それにもうすぐ婚約
されるんですよね?」

「僕の秘書の手紙の事だね?」

碧斗は穂香から連絡がこないので碧斗の部屋
と穂香の部屋を見てもらったので、穂香の
メモに書かれた文も知っているし、秘書の
ジョナサンからの手紙も内容は分かっている
と穂香に説明した。

そして、イギリス人の祖父がイギリス人の
ご令嬢と何も知らさずに碧斗と会わせようと
していた事も、その為にジョナサンがあんな
嘘ばっかりの手紙を書いた事、だから秘書を
はずしたと穂香に説明した。

そして結局その女性には合わずにロンドンの
祖父の所からすぐに日本に帰ってきたのだと
言った。

そういえば碧斗は東京に帰ってくるのは
1週間後だと言っていた。
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