売られた令嬢、冷たい旦那様に溺愛されてます
クライブは苦笑しながら、そっとその飴玉を受け取った。

そして、クリスティーンの髪を撫でながら囁く。

「きっと喜ぶさ。君のお姉ちゃんやお兄ちゃんみたいに、優しい子になるよ。」

その言葉に、娘たちもクスッと笑った。

どこか懐かしい痛みを感じながら、私はベッドの上でそっと目を閉じた。

──また、新しい家族に出会える。

そう思うと、胸が温かくなる。

「クラディア、あと少しだよ。君は強い。」

クライブの手が、しっかりと私の手を握る。

あの日と同じように。

誓いの夜、死の淵で交わした言葉が──今も、私を支えている。

そして何度目かの陣痛が、私を襲った。

「産まれそう。」

私のその言葉を聞いて、クライブは子供達を別な部屋に離した。

そして急いでベッドサイドに来て私の手を握る。

「もうひと踏ん張りだぞ、クラディア。」

そして私は、クライブを見つめた。
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