年下上司に懐かれましたがその人には好きな人がいて…そんなあなたの気持ちが知りたいです。
「一緒に寝よ、抱き枕が欲しいんだ」
「ちょっと強引すぎでしょ」
「お願い……」
皇平くんは横になった私を軽く抱きしめた。
「き、今日だけだからね!」
「ありがとう、千羽弥さん」
ドキドキしながら黙っていると頭の上から寝息が聞こえてきた。
そのうち千羽弥もウトウトしていると皇平くんは飛び起きた。
「ハァハァ……」
「どうしたの?」
「急に息が……苦しくなった……」
「お水持ってくるよ」
千羽弥はベッドから降りた。
お水を持っていくと胸を押さえて苦しそうだ。
「皇平くん、ゆっくり息をしようか」
「うん」
「大丈夫だよ、ゆっくりね、ゆっくり」
千羽弥は背中をゆっくりポンポンとたたいた。
「足は痛くない?」
「足は大丈夫」
「そう……少し不安になっちゃったのかな」
「不安?」
「手術怖いって言ってたから、ちょっと不安症がでちゃったかもね」
皇平は千羽弥に抱きついた。
「千羽弥さん……」
「大丈夫よ、そのために家に来たんでしょ、隣にいるからいつでも起こして」
そのまま2人は横になった。
最初よりも強く抱きしめられた。