年下上司に懐かれましたがその人には好きな人がいて…そんなあなたの気持ちが知りたいです。
家族とは
皇平のマンションに到着すると
「お邪魔します」とリビングに入っていった。
前来たときと何も変わらない…
「さて、何から話そうかな…まずうちの親父は知ってるとは思うが酒が好きで仕事終わりにはほぼ毎日飲みに行く」
「劇団員とよく呑みに行ってるのは私も知ってる」
「そう、だからあまり家庭を大切にする人ではない」
あっ、だからおばあちゃんっ子なんだ。
「もちろん人との繋がりが仕事に結びつく職業ではあるのもわかっているんだ」
「そうだね」
「親父はきっと今の俺の仕事を理解していない…」
「そんな…」
「親父がASSHを立ち上げた時、そのまま役者だけなら良かったけど、養成所を立ち上げたからスタッフが必要になるんだ、わかるよな」
「うん」
千羽弥も養成所の立ち上げで雇ってもらったからわかる。
「今、役者が20人程いても半分はまだ新人枠だ、当然単価も安い、それは役者は個人事業主だからもちろん声の仕事だけで生活出来てるのは5人くらいかな」
「若い子達が多いからね」
千羽弥も劇団とバイトの毎日だった。
「ASSHを存続させる為に俺はこれから役者にも本格的にまた復帰しようと思うんだ」
「えっ!」
「もちろんアニメのオーディションも受けるし、色々なコンテンツのオーディションも受ける、怪我している間にも歌のレッスンも受けていた」