小鳥の爪―転生寵姫は2番目の恋に落ちる―
第94話 二度めの別れ(5/8)
シャオレイの目からは、とめどなく涙があふれていた。想いが届かない哀しさか、別れの悲しさか――シャオレイには分からなかった。
シャオレイは静かに、だがはっきりと重く言った。
「ゼフォン、聞いて」
ゼフォンは、久々に名を呼ばれて止まった。そこへ、シャオレイはゆっくりと言葉をつむいだ。
「ちゃんとお別れしたかったの。
冷宮に送られたときに、できなかったから」
シャオレイは、ほほ笑んだ。それは、もうずっとゼフォンに見せていなかった顔。
「私を愛してくれて――あなたを愛させてくれて、ありがとう……」
そして、シャオレイは大河へ身を投げた。
ゼフォンは、欄干へ駆け寄り手を伸ばしたが、シャオレイには届かなかった。
そのとき、横から飛び出した黒い影――フェイリンが、ゼフォンと一瞬だけ目が合う。フェイリンは、シャオレイを追って飛び込んだ。
驚きの顔を浮かべたゼフォンは、ひとり置き去りにされた。
シャオレイの目に映るゼフォンが、あっという間に小さくなっていく。
それは、2度目の彼との別れ。
涙が止まらなかった。
もうゼフォンを愛していなくても、愛した記憶だけは確かにあったからだ。それは薄れてはいくけれど、永遠に消せはしない。
(さようなら……私のゼフォン――)
シャオレイは大河へ落ちる寸前、強い風に流された。
「あっ…!」
船体へシャオレイの体が叩きつけられる瞬間――シャオレイの額の小鳥が、金色の光を放った。
しばらく、シャオレイの体をふわりと浮かび上がらせる。
やがて、額の小鳥は粒子となって消えた。
シャオレイの目からは、とめどなく涙があふれていた。想いが届かない哀しさか、別れの悲しさか――シャオレイには分からなかった。
シャオレイは静かに、だがはっきりと重く言った。
「ゼフォン、聞いて」
ゼフォンは、久々に名を呼ばれて止まった。そこへ、シャオレイはゆっくりと言葉をつむいだ。
「ちゃんとお別れしたかったの。
冷宮に送られたときに、できなかったから」
シャオレイは、ほほ笑んだ。それは、もうずっとゼフォンに見せていなかった顔。
「私を愛してくれて――あなたを愛させてくれて、ありがとう……」
そして、シャオレイは大河へ身を投げた。
ゼフォンは、欄干へ駆け寄り手を伸ばしたが、シャオレイには届かなかった。
そのとき、横から飛び出した黒い影――フェイリンが、ゼフォンと一瞬だけ目が合う。フェイリンは、シャオレイを追って飛び込んだ。
驚きの顔を浮かべたゼフォンは、ひとり置き去りにされた。
シャオレイの目に映るゼフォンが、あっという間に小さくなっていく。
それは、2度目の彼との別れ。
涙が止まらなかった。
もうゼフォンを愛していなくても、愛した記憶だけは確かにあったからだ。それは薄れてはいくけれど、永遠に消せはしない。
(さようなら……私のゼフォン――)
シャオレイは大河へ落ちる寸前、強い風に流された。
「あっ…!」
船体へシャオレイの体が叩きつけられる瞬間――シャオレイの額の小鳥が、金色の光を放った。
しばらく、シャオレイの体をふわりと浮かび上がらせる。
やがて、額の小鳥は粒子となって消えた。