小鳥の爪―転生寵姫は2番目の恋に落ちる―
第95話 歩み始める夫婦(7/7)
◆
街は、夕陽に包まれていた。
シャオレイたちは、店じまいをしていた。
フェイリンは扉に鍵をかけ、それを腰の革袋に収めた。それから懐に手をやり、短刀の存在を確かめる。フェイリンの長年の癖だ。
その仕草を見届けたあと、シャオレイがふわりとフェイリンの左腕に絡みついた。
「何食べる?」
「好きに選べ」
「鴨の煮込み……魚の酒蒸し……冷麺もいいわね……。
――うん、福来館《ふくらいかん》に決めた」
「……また飲みすぎて、店で歌うなよ」
「だって楽しくなっちゃうんだもの」
苦笑いのフェイリンに、シャオレイは小さく口ずさみ始めた。
「……魚の香《か》に誘われて 暮れ路をともに ここが春……」
ふたりはぴったりと寄り添いながら、大通りの人混みへと溶けていった。
―完―
ついに完結です…!
30万文字という長い道のりを、ここまで一緒に駆け抜けてくださった皆さまに、心から感謝しています。
この物語が少しでも心に残りましたら、ぜひ『いいね』や応援コメントをいただけると嬉しいです。
今後の展開も続きますので、ぜひファン登録をしてくださいね♪
明日珂サナ
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街は、夕陽に包まれていた。
シャオレイたちは、店じまいをしていた。
フェイリンは扉に鍵をかけ、それを腰の革袋に収めた。それから懐に手をやり、短刀の存在を確かめる。フェイリンの長年の癖だ。
その仕草を見届けたあと、シャオレイがふわりとフェイリンの左腕に絡みついた。
「何食べる?」
「好きに選べ」
「鴨の煮込み……魚の酒蒸し……冷麺もいいわね……。
――うん、福来館《ふくらいかん》に決めた」
「……また飲みすぎて、店で歌うなよ」
「だって楽しくなっちゃうんだもの」
苦笑いのフェイリンに、シャオレイは小さく口ずさみ始めた。
「……魚の香《か》に誘われて 暮れ路をともに ここが春……」
ふたりはぴったりと寄り添いながら、大通りの人混みへと溶けていった。
―完―
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