仲良し家族は嘘だらけ⁉
3自主練習

斗真くんの知らないところ

 何も変わらないまま、一週間以上が経った。

 その間、柔道の新しい練習場所を見つけたの。

 学校から道をちょっと先に行った小さな公園。

 家とはちょっと遠いけれど、人があんまり来ないから思いっきり練習するのに最適なんだ。

「ふぅー」

 呼吸を落ち着かせるために息を吐く。

 やっぱり、柔道をしていると心が落ち着く。

 柔道は私の心のよりどころなんだ。お兄ちゃんや大聖に邪魔されてたまるもんか!

 受け身の体勢を練習するために体を素早く動かす。

 その瞬間、ぱちぱちと拍手が聞こえてきた。

「わあ、すごい。今の、技? かっこいいね」

 私はびくっと肩を揺らす。

 振り返ると斗真くんが後ろに立っていた。

 い、いつの間に! 全然気が付かなかった!

 斗真くんはにこやかに言った。

「柔道の技でしょ? うまいんだね、みくちゃんって」

 いつから見られてたんだろう。

 知らない間に見られてたって気づいたら、かあっと顔が熱くなった。

 は、恥ずかしい!

 斗真くんに変に思われてないかなっ。

 学校では披露することなんてなかったし。

 いつの間にか、あたりが暗くなってる。

 街灯が逆行して、斗真くんの表情はよく読み取れなかった。

「ねえ、今度僕と勝負しない? 僕もこう見えて運動神経いいんだよ」

「えっ、斗真くんも柔道やってるの?」
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