親友のキミと、あと1ミリの恋
それから歩いて15分、私たちが通う高校が見えてきた。
「キャー! 晴人くん、今日もかっこいい」
晴人を見て、同じ高校の女子生徒が騒いでいる。イケメンの晴人は、昔から女の子にモテる。
「ねえ。真田さんと石川くんって、いつも一緒にいるよね」
「あの二人って、やっぱり付き合っているのかな?」
すれ違う生徒からそんな声が聞こえる度に、私の胸はチクチクと痛んだ。
みんなが言うように、本当にそうだったらどんなに良いだろう。
でも、晴人にとって、きっと私はそんなふうには見えていない。
「なあ、美波。俺、この前の実力テストの数学やばかったんだよな。だから、今度の休みに教えてくれねえか?」
晴人は、いつもの調子で私に頼んでくる。その飾らない態度が、私には眩しく、同時に切ない。