甘くて危険なキミが好き
遭遇
華やかに装飾されたクリーム色のドレスを身に纏(まと)い
真っ赤なリップを強く塗り
酔うくらいの香水を振る
そして店に出る。
「姫奈さん!指名入りました!」
わたしはアゲハでNo.1にいる。
「んーーいくら?」
「門倉サマで1500ほど出すそうです!」
門倉さんなぁ。どっかの半グレを仕切ってなんかやってる人らしいけど、苦手なんだよなぁ。
蒼龍街にくる客はみんな裏社会の人たちばかり。
まぁいいや。常連さんは大事だし♡
「はーい!いまでまーす」
姫奈さん今日もかわいい。とか言われるけど、通常席のやつらの相手なんかこのわたしがしてやんない。
わたしはVIPルームにいる客にしか呼ばせない。
「わぁ〜〜♡門倉さんっ!ひさしぶり〜♡」
語尾に♡をつける喋り方も苦手でしかない。
自分でも反吐が出る。
それでもがんばらなきゃいけない。
この世界で生きていくために。