婚活!~絶対幸せになれる婚、探してます~
「彼女は結婚したがっていたが、俺は期待に応えられなかった。当時はまだ家庭を持つなんて考えられなかったんだ」

五年前の話ということは、聖澤さんはまだ二十五歳。

その年で結婚と言われて尻込みするのは無理もない気がする。ましてや、自身を未熟だと感じていたならなおさら。

「……心が決まるまで待つって選択はなかったんですか?」

「そこは合理主義同士だから。だらだら関係を続けていても仕方がないって意見は一致した」

彼が苦笑する。

結婚したがっていたというから、てっきり〝聖澤さんと一緒になりたい〟という意味だと思ったのだけれど。彼女としては〝結婚〟が目的だったようだ。

そのとき、ふと『当時は』という言い回しに気づく。

「今はあるんですか? 結婚にご興味が」

彼はすっと視線を逸らし、私と目を合わせないまま静かに切り出す。

「今さらの話になるが……相手の人生を背負う覚悟のないまま中途半端に付き合って別れを選んだんだ、酷いことをした自覚はあるよ。こんな俺がもう一度恋愛をしたところで、相手を幸せにできるのかよって思う。軽々しく恋愛をする気にはなれない」

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