婚活!~絶対幸せになれる婚、探してます~
それから一時間後、華村の女将さんとの電話を終えた桃代さんから一報が入った。

「クレームの内容は事実だそうです。板長が腰痛で休養していた期間に、広告とは異なる料理を提供したことがあったそうで」

小会議室に桃代さんの重苦しい声が響く。華村を推していた分、彼女自身のショックも大きいだろう。

「現在は板長も復帰して問題なく業務を続けられている、とは言っていましたが……」

それで済む話ではないと彼女自身もわかっているはずだ、申し訳なさそうに顔をこわばらせている。

そんな彼女を美作さんは冷静に見つめた。

「桃代さん的にはどう考えてる?」

「……不快な思いをされたお客様への補償が必要になるでしょう。それから、華村には再発防止策を考えてもらわなければなりません」

「そうだね。お客様との和解はもちろん、今後も同じような問題が起きる可能性があるなら、うちで華村を掲載し続けることは難しい」

くつろぎは上質な旅を保証する予約サイトで、掲載には一定の基準を設けている。爆弾を抱えている宿を善意で載せ続けることはできない。

「低評価の影響は?」

俺が尋ねると、桃代さんは額を押さえた。

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