婚活!~絶対幸せになれる婚、探してます~
見上げた先には、柔らかな表情をした聖澤さんがいて、目が釘付けになる。

まさかそんな褒められ方をされるとは思わなくて、じわじわと喜びがせり上がってきた。決して器用ではない私の営業スタイルを認めてもらえたような気がして。

「本当に桃代さんのおかげです」

女将さんも朗らかな笑みで讃えてくれる。

理解し支えたくれたみんなのおかげだ。そう思いつつも、こうしてお礼を言われるのは悪い気分じゃないなあなんて誇らしい気持ちになれた。



東京への帰路は、私への労いを込めて聖澤さんが運転してくれることになった。

「少し寄り道していこうか」

そう言ってハンドルを切った先は、近くの海浜公園だった。今日は天気がよくて暖かいせいか、浜辺にぽつぽつと観光客の姿が見える。

「あー、やり切ったー!」

解放感から、海に向かって手を大きく上げて伸びをする。

あとは最終的な報告書を美作マネージャーに提出するだけ。私のわがままで始めたことだけれど、すべて丸く収まって本当によかった。

春を予感する生温かい海風が、開放的な気分と相まってとても心地いい。

「お疲れ」

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