婚活!~絶対幸せになれる婚、探してます~
「世那くん、久しぶり。よく来てくれたね」

彰央(あきお)さん。部屋を融通してくれてありがとうございました」

「大切な人のおもてなしだって聞いたからね。力になれてなによりだよ」

その言葉に思わず頬が熱くなる。聖澤さんは私のことを、オーナーさんになんて説明したのだろうか。

女性と一緒に宿泊するのだから、それなりの説明をしたのだとは思うけれど、それにしては聖澤さんまで気恥ずかしそうな表情をしている。

「世那くんをよろしくお願いしますね」

にっこりと微笑まれ、多少照れながらも快く挨拶する。

「もちろんです。こちらこそ、よろしくお願いします」

オーナーはデザートを振る舞ったあと、ふたりでゆっくり楽しんでと言い残し、そそくさと部屋を出ていった。

「悪い。勝手にあんたのこと、説明して」

「いえ、特別な部屋に泊まらせていただくんですから、それは当然というか」

その『大切な人』という説明の中にどんなニュアンスが含まれているのか気になるところだけれど、この場で深く尋ねるのもはばかられ、深呼吸をして心を落ち着ける。

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