婚活!~絶対幸せになれる婚、探してます~
「それにしても、こんなに早い時間にチェックインだなんて珍しいですね」

まだお昼、通常であれば次のチェックインに備えて掃除をしている時間だと思うのだが――。

「通常は十五時のところを、この時期はテラスで花見をしながらランチができるように十二時にしてくれているんだ」

なんて至れり尽くせりなのだろう。

しばらくすると部屋にランチが届いた。お花見弁当から着想を得たのか、小箱に華やかなオードブルが並ぶ。

メインディッシュのサーロインのグリルと春野菜のソテーは、大きなプレートにのっていて驚きのボリュームだ。

目の前には満開の桜が枝を伸ばしていて、贅沢この上ない。

「美味しいしお花も綺麗だし、感動しすぎて頭がパンクしそうです」

「俺も初めて来たけど、すごいな。宣伝はしないっていうオーナーの強気もわかる気がする」

桜を見ながらのんびり食事を食べ進めていると、最後に食後のコーヒーとスイーツのプレートが運ばれてきた。

部屋まで運んでくれたのは、聖澤さんの親戚だというオーナーさんだ。四十代くらいの男性で、ポロシャツとチノパンにエプロンを巻いた優しそうな印象の人だった。

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