婚活!~絶対幸せになれる婚、探してます~
スマートで遊びのないダークグレーのスーツ。センターパートの髪は目や眉と同じ艶やかなブラック。

仕事上の肩書きは主任だけれど、時期マネージャーは彼なんじゃないかって噂されるくらい営業成績がいいし、上からも頼られている。見習うべき優秀な先輩だ。

……だが、私は正直言って聖澤さんがあまり得意ではない。なぜなら――。

「なんです? 午後から外出なんですが」

呼び止められた聖澤さんは神経質そうに目を細めていて、明らかに迷惑そうだ。

上司に声をかけられて、堂々と嫌な顔をするなんて。あまりにも素直なリアクションに、この人の社交性はどうなっているんだろうと疑う。

「ごめん、五分で済ませるから」

「説明は五分で済んでも、そのあとが面倒なんでしょう? 彼女が一緒にいる時点で厄介事の予感しかない」

といって顎でこちらを指し示したので、私は笑顔を引きつらせた。

つまり私が面倒な女だと……? いきなり厄介者扱いされて、冗談にしても笑えない。

私が聖澤さんを苦手な理由、それは辛口塩対応男子だから。仕事の腕は確かだけど、とにかく感じが悪く毒舌だ。

< 4 / 236 >

この作品をシェア

pagetop