気まぐれヒーロー
大して私はビックリしなかった。
……ああ、やっぱりね、と冷静に見つめている自分がいた。
だってそうだよね。ジローさんだもんね。
私、タマだもんね。女の子にあげる物じゃないよね。
それにしてもすごい沢山ある。30個くらいは、ゆうにある。
普通にスタンダードな単色の首輪から、ハートが散りばめられたもの、なかにはヒラヒラのレースやリボンが付いたもの、トゲトゲが付いた痛そうなものまで多種多様だった。
今時のワンちゃんは首輪もオシャレなのね……。
そしてジローさん……何を思ってこんなにいっぱいの首輪を購入しちゃったのかしら……。
「何だコレ!お前ついにSMに目覚めたのか!?」
色んな首輪を手にとって眺めながら、黒羽先輩は訝しげに白鷹先輩を見やる。
「タマにって言ってんだろ。犬に首輪はひちゅじゅひんだろうが」
あはっ☆ジローさんったら「必需品」を噛んじゃってる☆カワイ~(はあと)
って、なるか!!うちのクラスの女子ならなるかもしれんけどな!!!
私にって……もしかして、もしかするんですかジローさん。
「好きなの選べよ」
私に薄く微笑む、白鷹先輩。
やっぱり……そうなんですね。コレ、私のなんですね……。
いや、待てよ。もしかしたらジロー流ジョークなのかもしれないじゃないか。
私がどう返すか試しているのかもしれない。私のアドリブ力を!!
なんたって、相手はヤンキーキング。
それくらい臨機応変にいかないと、彼のオメガネには適わないのかもしれない!!!
や、やるしかない!!