転生王女の私はタロットで生き延びます~護衛騎士様が過保護すぎて困ります~
第13話 初めての占い
占いをするために、真正面に座るよう、私はカイルに促した。これに対しても、護衛だから、とか言いそうだと身構えたのにもかかわらず、意外にも素直に腰を下ろすカイル。
「どうされたのですか? 座れ、と言ったのは、リュシアナ様ですよ」
「だって、食事やお茶の時間に言っても、頑なに座ろうとしなかったから」
前世の記憶が戻る前は、そういうものなのか、と受け入れていたけど。さすがに戻った後は難しかった。自分だけ食事をしている中、ミサとカイルはずっと立っているのだ。勿論、食事などをせずに。
「主人と一緒のテーブルには付かないのが、俺たちのマナーですから」
「今は? マナー違反にはならないの?」
「占いをするためですから」
「……受けたことがあるのね」
あぁ、だから水晶や魔道具、といった言葉が出てきたのか。まぁ、初めてじゃない方が、都合はいいけど……。
私は気にせず、テーブルの上にあるカードを片付けていく。すると、この沈黙が気まずかったのだろう。まるで言い訳をしているかのように、カイルがボソッと呟いた。
「祭りの露店で、何度か」
「そう」
「えっと、当時はその、家を出るか出ないか悩んでいた時だったので」
「……どうしたの?」
今度は慌てた様子でいうカイルに、私はカードから目を離して問いかけた。
「どうされたのですか? 座れ、と言ったのは、リュシアナ様ですよ」
「だって、食事やお茶の時間に言っても、頑なに座ろうとしなかったから」
前世の記憶が戻る前は、そういうものなのか、と受け入れていたけど。さすがに戻った後は難しかった。自分だけ食事をしている中、ミサとカイルはずっと立っているのだ。勿論、食事などをせずに。
「主人と一緒のテーブルには付かないのが、俺たちのマナーですから」
「今は? マナー違反にはならないの?」
「占いをするためですから」
「……受けたことがあるのね」
あぁ、だから水晶や魔道具、といった言葉が出てきたのか。まぁ、初めてじゃない方が、都合はいいけど……。
私は気にせず、テーブルの上にあるカードを片付けていく。すると、この沈黙が気まずかったのだろう。まるで言い訳をしているかのように、カイルがボソッと呟いた。
「祭りの露店で、何度か」
「そう」
「えっと、当時はその、家を出るか出ないか悩んでいた時だったので」
「……どうしたの?」
今度は慌てた様子でいうカイルに、私はカードから目を離して問いかけた。