男装してるのにみんな距離が近いです
そうなんだ……。
竜琉くん、強いんだろうけど全く偉そうにしないし、そういう人だから永瑠くんたちも竜琉くんと居て居心地がいいんだろうな。
「で、悠はなにしてたんだよ。靴投げて」
「え……あー実はね」
靴で歩くルートを決めていたことを話せば、
「なんだよそれっ」
今までの中で、一番笑った顔を見た気がした。
うろつくなら俺も一緒に行く、と竜琉くんが言ってくれたから、全く行ってない方向へと案内してもらいながら進むことに。
「ところで悠、お前はじめてD区に来たのはいつなんだ」
「えっと……中学に上がる少し前、かな。友達がいて、ちょこちょこ出入りしてたよ」
「……なら、知らないか?"傷なし不良の話"を」
「傷なし……?」
この一言だけで、私の心臓がドキリとはねた。
「ああ、お前がこっちに来ていた時期に、傷なしの不良が倒れているのが何回かあったんだ。喧嘩に怪我はつきものなはずなのに、不思議だとD区ではウワサが広まっていった」
「……誰だったの?」
「幽霊」
「え?」