愛を知った日
その後もパパが色々聞いてきたが、その度にはぐらかした。そしてお風呂から上がるとママが髪を乾かしてくれると言うので乾かしてもらった。その時に私の部屋のベッドは狭いので両親の寝室で寝ようと言われ、分かったと返した。
私の髪に通るママの指が気持ちよく、浸っていると
「乾いたわ。」
「ありがとう。」
「水飲んで寝ましょうか。」
「うん。パパおやすみ。」
「おやすみ。」
「おやすみなさい。」
私達はお水を飲んで寝室に入り、隣同士に寝転んだ。
「布団ちゃんと掛けてる?」
「うん。大丈夫。」
「最近どうなの?」
「それ、朝も言ったじゃん。」
「そうだけど…少しの時間だけだったから詳しく聞きたくて。」
「何か体調に変化はない?」
「ないよ。」
「あっさっきごはんの時に言ってたことは?」
「あーあれね。」
「ここは私達だけなんだから大丈夫よ。」
「あぁ…今日ね、ナンパされたの。」
「えっ!?どこで?」
「駅に行く途中。」
「で男の人に連れてかれそうになったけど同じくらいの男の子に助けてもらったの。」
「大丈夫だったの?」
「うん。少し怖くて調子悪くなったけど。その男の子に駅まで送ってもらったから。」
「怪我とかない?」
「うん。」
「一応何事もなくて良かったけど心配だから送り迎え強化するわ。」
< 15 / 317 >

この作品をシェア

pagetop