愛を知った日
「いや〜楽しかったね」
「うん」
3人で並んでそんな話をしながら歩く。
「ねぇ。鳳蝶、奏ちゃんのこと好きでしょ?」
いきなりぶっ込んできたので思わず吹いてしまった。
「なっ…なんで…?」
「鳳蝶が女の子のこと気にかけるのほとんどないし目が優しいもん。見てればわかる」
「確かに分かりやすいよね」
「そんなにか」
「うん」
2人の返事がハモった。
「でもあれは奏も好きだと思うなぁ」
「本当に?」
「うん。なんかあんたと話す時は妙にオドオドしてるし赤くなってる」
「だって」
「やめてくれ。期待したくない」
「もうさっさと告っちゃえばいいのに」
「無理だよ…」
「なんで?」
「俺の周りには人が多すぎる。もし奏と付き合ったとして色々言う奴は必ず出てくる。嫌な思いさせたくない」
「あんたって意外と弱虫なのね」
「そうそう。こう見えて弱虫なんだよ。みんなの前ではそんなの見せないけど」
「やめろよ」
「そんなのこいつが俺の彼女って自信満々に言ったやればいいし色々言う奴はあんたが守ってやればいい話。簡単じゃない。それに奏はそこまで弱くない」
「そうか」
「あっここでいいわ。今日はありがとう。とにかくさっさと告っちゃいな」
背中をバンっと叩かれてジンと痛んだ。
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