愛を知った日
私はその後、嬉しくなって4人のグループトークに退院の報告をした。
「無事退院決まったので文化祭、行けます!」
「奏ちゃんおめでとー。気合い入れて準備頑張ってる。」
そこには鳳蝶くんが真剣な表情で準備に取り組んでいる写真が添えられていた。
「奏、おめでとう。良かったよ。おぉ。頑張ってるね。文化祭楽しもう!」
「おい!これいつ撮ったんだよ。」
「えへへ。隠し撮り。」
「伊月、後で覚えとけよ。」
「やばっ。優しくしてね。」
「お前の態度次第だ。」
「あっ退院おめでと。待ってる。」
その言葉に思わず頬が緩む。
「はい。当日よろしくお願いします。」
「ああ。」
そしていよいよ翌日。朝から親が来てくれて退院した。
車に乗り、家まで着いてドアを開けると
「ねぇね。おかえり!」
「碧、ただいま。」
私は弟の頭を撫でて中に入った。
「絵ありがとね。」
「うん。」
実は入院中、弟も来てくれて保育園で描いたという絵をプレゼントしてくれた。そこには家族が描かれていた。
弟は同世代に比べたら絵が上手いと思う。絵を描くのが好きだと言っていたが、才能があるのではと密かに思っている。パパも将来は画家になるのではと言っているくらいで今から楽しみだ。
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