愛を知った日

「2人とも、スタンプラリー持ってきたよ。ついでに近くのスタンプ押してきた。」
「あれ？パパ泣いてる？」
「泣いてないよ。さぁ、片付けも終わったから行こう！じゃあミスコンの15分前にもう1回集まろう。何かあったら連絡して。」
「分かった。」
「ねぇねと明美ちゃん、またね。スタンプいっぱい集めてね。」
「うん。頑張るね。」
「碧くんも頑張って！」
「うん。」
「気をつけるんだよ。」
「うん。」
そう言って私達は二手に分かれた。
「おばけ屋敷、行こう！」
幸いおばけ屋敷はそんなに混んでおらず、すぐに入れた。
入った瞬間、部屋は暗く手作りの障害物が並んでいた。
私は明美ちゃんにピタリとくっついて進む。
「絶対出るよ。あそこ。」
そう言った明美ちゃんの見ている方向に向かうと不自然に人が入れるくらいの隙間が作られていた。
そこを通ろうとすると
「わぁ！」
案の定包帯男が出てきて来ると分かっていても驚いてしまった。
「ギャー！」
「はは。出るって言ったのに。」
「明美ちゃんは怖くないの？」
「そこまで。」
「すごい。私は分かってても怖いのに。」
「次、来るよ。」
「えっもう？」
すると今度は貞子が出てきた。
「もうやだ。帰りたい。」
その他にも上からものが落ちてきたりした。