俺の痛みに金を払え
学校へと行き
俺は鯉へ餌やりに行った。

ぼーとすることが、多くなった。

一時すると俺は校長室へ呼ばれた。

校長はじーちゃんの友達で
音楽の先生がある程度話を
校長に伝えていてくれた。

校長:狂くん
遠慮なく学校に来るといい
授業にもでなくても
友達やギターを習いに
給食を食べに来るといい
それと煙草を吸いたくなったら
先生達の喫煙所で吸うといい

俺:何故授業にもでないし
煙草も吸う
金髪にピアスもあけてれるのに
先生達は怒らないんですか?
例え学校で煙草を許して
他の生徒が吸いたくなった時
俺だけ特別扱いは嫌です。

校長:狂くんは
やっぱ南部さんとこの孫だけあって
筋を通し物事をはっきり言って
正義感が強いの
でも、今の狂くんには
学校に来ることが一番いいと私は思う
それに、今の生徒たちは
皆しっかり気持ちを持っており
煙草を吸う生徒も一人もいない。
言うたら、大人の前で
煙草を吸う肝が座ってる学生は
狂くんくらいなんだよ。

俺:でも俺、人目につくとこで煙草は
吸わないとじーちゃんと約束してるんで

校長:流石南部さんじゃの
教育がしっかりしておるわい
じゃあ煙草を吸いたくなったら
校長室に来なさい。
私もここで煙草を吸っておるから
ここなら誰にも見られん

俺:わかりました
ありがとうございます。
それと給食費は支払いますから

校長:心配しなくてよい
とりあえず学校には毎日きておくれ
校長先生との約束じゃ

俺:毎日は約束できません。
起きれない日もありますんで

校長:ほな、これからは
これる日に来ておくれ
狂くんがくると
ほかの生徒も喜んでおるから

俺:わかりました。
ありがとうございます。

俺は校長室を後にして
音楽室へいった。

音楽の先生と少し話した。

先生:狂くんは
顔もいいからもう少し大人になったら
バンドしてみるのもありかもね

俺:バンドかぁ
俺歌下手やしな

先生:日本のバンドで
xjapanってバンドがあるんだけど
知ってる?

俺:あぁ名前だけ
曲は聞いたことないな

先生:そのバンドのリーダーが
よしきって言うんだけど
彼はドラムを叩いたり
ピアノも弾いたりするのよ
彼のピアノは繊細で綺麗な音色の中に
どこか哀しみがあるのよ

俺:そうなんだ
聞いてみたいな

先生:狂くんのピアノを弾いてる姿を見てよしきと重なる部分が先生に見えて
彼も辛い経験をしてるのよ

俺:へー
xjapan
今度聞いてみる

先生は俺にちょっと待ってと言い
足早に自分のくるまへと向かった
一個のcdを持ってきて

先生:これがxjapanよ
狂くんにあげるから
聴いてみて

俺:いや、聴いたら返すよ

先生:いつでもいいからね

チャイムがなり
給食の時間となった
俺は教室にはいり

直樹:おかえりー

たかひろ:おかえりー 

クラスみんながおかえりと声をかけてくれた

先生が俺の事情を話してくれたのだ

俺はよそよそしい
みんなに腹がたち

俺:辛気臭せぇから
今までどおりでいいよ

直樹:なんがあったかは
詳しく聞いてねぇけど
なんかあったら教室にこいよ

たかひろ:そうだよ
お前の居場所はここなんだから

俺:ありがとな
まぁ特別扱いは嫌だから
今迄通りにしてくれよ

みんなわかったといい
給食を囲んでご飯を食べた。
五時間目は音楽だ

直樹:次音楽やけど
狂くん出る?

俺:でようかな
する事もねーし

たかひろ:また合唱の練習や

さとし:合唱コンクール終わるまで仕方ないけどいいコンクールにしたいね

俺達は音楽室へと行った。

音楽の先生が

先生:えー合唱コンクールの日にちが決まりました。
今回はこの中学校は一年が出ます。
他の中学校は
弥生町から一校
佐泊から3校
と私達です。
一年生は計5校で戦います
同じ課題曲で
私たちは人数も少ないので
頑張って特別な思い出に変えて頑張りましょう!

一同:はーい

直樹:で日にちはいつなん?

先生:あ大事な事いい忘れました。

一同爆笑

先生:コンクールはちょうど2ヶ月後
弥生町民会館であります。

ざわざわし

直樹:先生指揮やろ?
めぐちゃん完治まで半年かかるんやろ?
ピアノ誰がするん?

先生:.....

一同ざわざわ

俺:この前の曲なんやろ?
課題曲わ
それなら俺弾いてもいいよ
けど、俺はこの曲頭にはいってるから
楽譜なしでも弾けるけど
学校に毎日来る事が難しい
練習の日に来れるかもわからんけど
それでもいいなら俺が弾く

先生:最高の助っ人ね

一同:狂くん流石ー

直樹:ピアノとずれがあったらいけんから
今日はピアノ録音したらいいんやねん?

先生:なおくんいい事言うね

直樹:せっかく狂くんが弾いてくれるなら俺らも頑張らんとやしな
みんなそうやろ?

一同は深く頷いた。

先生はカセットテープを持ってきて
録音の用意を始めた。

一同はピアノの横へ座り
俺に視線を集めた。

3.2.1
かちゃ

録音が始まると同時に
俺はピアノを弾いた。

何故かわからないが
一心不乱にその日は弾いた。
全ての曲を弾き終わり

かちゃ
録音がおわると
先生とめぐちゃんが泣いていた。

たかひろ:二人ともなんなきよん?

先生:狂くんの弾く姿は
ひとを惹きつけてその曲の哀しみをあらわにするのよ

恵:ピアノやってない人にはわかんないと思うけど
弾く人によって曲は変わるんだよ
狂くんの音色は確かに
凄く哀しみがありその哀しみの中に
狂くんの凛々しい生命力が見えるのよ

先生:めぐちゃんいい事言うね

たかひろ:俺にはわかんね

直樹:俺も鳥肌たったわ

ひろこ:あたしも

ちか:あたしも

録音を確認すると
いい音色だった。

先生:これで、狂くんが来れない日でも
練習できるわね

直樹:狂くん2やな

たかひろ:なんかそれ

一同は笑い
再び合唱の練習を再開した。

あっという間に時間はすぎ
その日も学校が終わり

音楽の先生から借りたcdを持って
一目散に家へ帰った。

cdプレイヤーにセットをし
音を流すと
俺の体に電流がはしった。

なんだこの破壊的な音は
今迄、音楽にあまり興味がなく
GLAYなどjpopをたまに聞くくらいだった。

俺は歌詞カードを何回も見直した
xのアルバムは
破壊的な音
猟奇的なギターのリフ
ボーカルの高音ボイス
俺は一瞬でファンになった。

俺は何回も何回も聴いた。

ジャケットの写真からYOSHIKIがわかり
こんな人があんなピアノを弾くんだと思い
当時俺は金髪に肩までかかるくらいの
髪の長さだった。

中学生の俺には
ヴィジュアル系がかっこよく見えて
俺も髪をもっと伸ばそうと決意した。

そしてその日一時間チャリをこぎ
市街地まで行き
ブリーチとマニキュアを買った。

家に帰ると俺は
色を入れる為、さらに金髪にした。
白に近い金髪となり
そのままマニキュアで真っ赤に染め上げた。

鏡を見ると俺は自信にありふれた。

心中、ちょっとは近づけたな

そしてまた
音楽を流してると
姉が彼氏を連れて帰ってきた。

姉:なんその頭の色?

俺はシカトした

彼氏:てか弟くんxきくんや

俺は更にシカトをし
cdを持って家を出た。
向かった先はとしの家だ。

としの部屋に入ると

とし:すげーかっこいい色やな

俺:よかった
あ、xjapanってバンド知っとる?

とし:名前だけなら

俺:コンポにcdをいれて
としにきかせた

とし:かっこよすぎやろ
としもすぐファンになり
俺も髪そめようかな?

俺:担任は大丈夫なん?

とし:黒に近い薄いブルーなら
多少v系ぽくね?

俺:いいかもな
でも、ブリーチせんと色はいらんやろ

とし:あーそうか
じゃあ夏休みブリーチして真っ青にするわ
狂が赤なら俺は青や

俺:夏休みが楽しみやな

としと俺の絆は兄弟みたいなもんに
なっていった
< 36 / 57 >

この作品をシェア

pagetop