ほしうらない
その顔にギョッとした表情を見せ、有明さんはポケットからタオルハンカチを出した。
「まずは拭いて」
「すみません……」
「元彼にでも遭遇したか」
図星だ。ヤケになってゴシゴシと顔を拭く。
「擦ると痕になる」
その手を止められた。
「なんでこんな広い東京で遭っちゃうかね」
「……私の悪運が強すぎるんでしょうか」
「ま、俺も見つけたけど」
疲れたように有明さんは隣へ座った。私のスマホは何度も着信があったのに、少しも気付かなかった。
「来てくれて、ありがとうございます」
言うと、有明さんは膝に頬杖をついてこちらを見た。