婚約破棄されたので辺境で新生活を満喫します。なぜか、元婚約者(王太子殿下)が追いかけてきたのですが?
「ヘインズ侯爵。エステルの居場所をこの『でんわ』を使って探れないか? 俺は、国王に報告し、騎士団を動かす手はずを整えてくる」
「わかりました。これを使ってエステルとなんとか連絡を取り合ってみます」
 そう言ったモートンの顔は、娘を想う父親のものだ。
「ヘインズ侯爵。こちらの国のごたごたに巻き込んでしまい申し訳ない。オレもすぐに父王に連絡し、もし、エステル嬢がこちらの国にいるのであれば、すぐに救出できるよう、依頼する」
「両殿下に感謝申し上げます」
 そう口にしたモートンだが、その目には微かに怒りが宿っていた。
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