婚約破棄されたので辺境で新生活を満喫します。なぜか、元婚約者(王太子殿下)が追いかけてきたのですが?
毎日ソファで寝ているアビーが、こんな堂々とした作り話を繰り出すのだから、彼女の交渉術には舌を巻く。
「まったくうるさい女だな」
男がギロリと睨みつけてきたため、エステルは思わず肩をすくめた。
「はぁ? 勝手に私たちをこんなところに連れてきて閉じ込めているのはあなたたちでしょう? 私たちに用がないなら帰してよ。環境も悪い、工具もない、必要な部品だって揃っているかどうかわからない。こんな状況で魔導具を作れと?」
アビーの言葉が止まらない。だが、その声の裏には計算された強気がみえる。
男はギリギリと唇を噛みしめ、いら立ちを隠そうとはしない。
「ちっ。工具も部品もそこにあるだろ。作業机はそれを使えばいい」
男は顎をしゃくって、部屋の隅に置かれた簡素な机を示した。
それから彼はしゃがみ込み、散らばった資料を雑に拾い集め、作業台の上にドサリと置いた。
「他に必要なものがあるときは、そのベルで呼べ」
男はガシガシと頭をかき、いらいらした様子で部屋を出ていった。扉が閉まる音と、鍵の金属音が静かな部屋に響く。
「まったくうるさい女だな」
男がギロリと睨みつけてきたため、エステルは思わず肩をすくめた。
「はぁ? 勝手に私たちをこんなところに連れてきて閉じ込めているのはあなたたちでしょう? 私たちに用がないなら帰してよ。環境も悪い、工具もない、必要な部品だって揃っているかどうかわからない。こんな状況で魔導具を作れと?」
アビーの言葉が止まらない。だが、その声の裏には計算された強気がみえる。
男はギリギリと唇を噛みしめ、いら立ちを隠そうとはしない。
「ちっ。工具も部品もそこにあるだろ。作業机はそれを使えばいい」
男は顎をしゃくって、部屋の隅に置かれた簡素な机を示した。
それから彼はしゃがみ込み、散らばった資料を雑に拾い集め、作業台の上にドサリと置いた。
「他に必要なものがあるときは、そのベルで呼べ」
男はガシガシと頭をかき、いらいらした様子で部屋を出ていった。扉が閉まる音と、鍵の金属音が静かな部屋に響く。