婚約破棄されたので辺境で新生活を満喫します。なぜか、元婚約者(王太子殿下)が追いかけてきたのですが?
「まぁ、セディったら恥ずかしがり屋なのね?」
 ジュリーが口調と声色を変えて言うと、よりいっそう、セドリックは不機嫌になる。
「気持ち悪いからやめろ。股開いて堂々と胸を張って立つ姿と、おまえのその格好が似合っていないんだよ。なんなんだよ、そのスカートは」
「え? だって、これが制服だろ?」
 ジュリーはスカートの裾をつまんでひらひらと振ってみせたがセドリックの眉間のしわが増えるだけ。
「おまえの汚い足を見せるな。しまえ。そして着替えろ。ここにはもう、誰もこない!」
「はいはい」
 肩をすくめたジュリーは頭に手をかけた。そしてかぶっていたものをずるりと剥ぎ取る。
「はぁ。鬘って意外と蒸れるんだよな。オレの大事な生え際が後退したらどうしてくれる」
「そんなの知らん。その顔で女子用の制服を着るな! 気持ち悪い」
「本当、セディったらわがままね」
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