婚約破棄されたので辺境で新生活を満喫します。なぜか、元婚約者(王太子殿下)が追いかけてきたのですが?
階段を上がって三階の奥から二つ目の扉を開けると、薄紅色の壁紙が目に飛び込んできた。
「まぁ、素敵なお部屋ですね」
明るい彩りで、見ているだけで気持ちが高まってくる。さらに、大きな窓からはレースのカーテン越しに太陽の光が差し込み、先ほどまでの通路とは気温がぐっと異なっていた。
「日当たりもよくて、あたたかいわ」
「ご存知だとは思いますが、こちらは王都と違って雪が降ります。そのため、できるだけ日当たりがよくあたたかい部屋を選んだつもりですが、ご不満があればなんなりとお申し付けください」
あまりの待遇のよさに、恐縮してしまうくらいだ。
だがエステルだって侯爵家の令嬢だから、身分を考えれば相応なのかもしれない。
「失礼します」
開けっぱなしの扉をノックしてから、数人の女性が室内に入ってきた。
「エステル様、紹介いたします」
「まぁ、素敵なお部屋ですね」
明るい彩りで、見ているだけで気持ちが高まってくる。さらに、大きな窓からはレースのカーテン越しに太陽の光が差し込み、先ほどまでの通路とは気温がぐっと異なっていた。
「日当たりもよくて、あたたかいわ」
「ご存知だとは思いますが、こちらは王都と違って雪が降ります。そのため、できるだけ日当たりがよくあたたかい部屋を選んだつもりですが、ご不満があればなんなりとお申し付けください」
あまりの待遇のよさに、恐縮してしまうくらいだ。
だがエステルだって侯爵家の令嬢だから、身分を考えれば相応なのかもしれない。
「失礼します」
開けっぱなしの扉をノックしてから、数人の女性が室内に入ってきた。
「エステル様、紹介いたします」