冷酷女王に恋をして
 数分後、少し回復した先輩がトイレから出てきた。

「先輩、水飲んでください……。」

水を飲んでだいぶ落ち着いた先輩。

「澄恋ちゃんほんとごめん、愛椛お酒弱くてさ、あんまり飲み会行かないようにしてたんだよね……。」

「こちらこそすみません、無理やり誘っちゃって……。

私の家ここから近いんですけど、うち来ます?」

だめだ、私も若干酔ってる。

普段はこんなにすんなり先輩のこと誘えない。

「え、いいの?じゃあ、お邪魔してもいい?」

「はい、ぜひ来てください!

じゃあタクシー呼びますね、行きましょ!」

そう言ってまさかの私の家に二人で行くことになった。

実はこうなることを期待して、私は昨日家の掃除を頑張ったのだ。

よかった、掃除しておいて。
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