初恋のやり直し ~過去に私をふった彼からの猛アタック~
 私が成長したから? それとも久しぶりに会って、懐かしさが愛情に変わってしまったとか?

 彼が私を好きになった理由をいろいろと考えてみるも、どれもしっくりこなくて頭がパンクしそうになる。

 それに、あのあとどさくさに紛れて次の約束まで取り付けられてしまった。
 明後日の日曜日、蒼士くんと本当に買い物へ行くことになったのだ。

 彼のいうように過去に一度、兄である絢斗の誕生日プレゼントを一緒に買いに行くという名目で蒼士くんを誘い出したことがあった。
 男の子が欲しがるプレゼントがわからないからと言う理由で、無理やり引っ張り出したのだ。
 蒼士くんも蒼士くんで気を遣ってなのか、家族からの意見が欲しいからという理由で私の買い物に嫌な顔をせずに付き合ってくれた。
 プレゼント選びは口実だったため、最初の数時間で早々に終わってしまい、そのあとは普通に買い物そっちのけで遊んでしまったのはいい思い出だ。
 そのときの蒼士くんも私にはとても優しくて、買い物に付き合ってくれたお礼だと言って、うさぎの可愛いキーホルダーを買ってくれた。
 いまはもふもふだった毛が寝てしまって、随分と年季の入った佇まいになってしまったけれど、いまだにそれは化粧台の引き出しの中で眠っている。
 捨てることも、実家に置いておくこともできずに持ってきてしまったそれを大事にしていると知ったら、蒼士くんはどんな顔をするだろう。
 もし、数時間前の告白が本気だったとしたら、笑ってくれるかもしれない。

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