初夜に暗殺された王女は魔獣の国で再起する~魔獣の国の王の求愛がとまりません
「待ってくれ。あれはただの物語ではないのか? 聖王が魔王を倒すというのは」

『われらもわからぬ。だが、お前が聖王であることは事実だ。なぜならわれらはみなお前が聖王であることを知っているからだ』

意味の分からない理由だ。

「俺は自分が聖王などと思えない。そんな器の人間ではない」

『そうか。だが、今日その契約を交わせないというのなら、この娘を返すことはできない』

「なんだとっ!」

なんという卑劣な交渉術。
こんなことができるのか魔獣は。

『おっと、われらはこの娘を殺すつもりはない。ただ、お前と交渉したかったから連れてきただけだ。契約に応じてくれぬか』

魔獣が下手に出ている。
契約するしかないのか。
シェリアの命には代えられない。
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