初夜に暗殺された王女は魔獣の国で再起する~魔獣の国の王の求愛がとまりません
「もういい。俺は王である前に一人の人間だ。国は、俺がいなくてもお前たちがいれば動くだろう。だが、愛する人を失えば俺は生きていけない」

「はい」

絞り出すような声だ。

「わかってくれてよかった。それで? 近衛兵と神官たちをどうしたのだ? 顔を上げて説明しろ」

「はいっ!」

床についた頭があがりすっきりとした顔が現れると、説明がはじまった。

「簡単な誓約魔術を使いました。もし今日起きたことを話せば、ただちに頭髪が抜け頭がはげるという魔術です。三年は生えないでしょう」

「はっ、お前らしい」

さすがギルティだ。
あの場にいた者たちの処遇をまず考えるだろうと思ったのだ。
忘却魔術は難しくあの人数の忘却は不可能だ。
その中であの者たちが見たことを話さないようにする術。
それは誓約魔術でしかない。

誓約であれば魔力を持つ者にも有効だ。

はげるという誓約はギルティならではだな。

なかなか考えたものだ。
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