初夜に暗殺された王女は魔獣の国で再起する~魔獣の国の王の求愛がとまりません


婚礼の儀は大神殿で厳かに行われた。

純白のドレスをまとったシェリアの髪は光り輝き、その白い肌はなめらかで大神官でさえ目をみはるほどの美しさだ。
デュランダルも純白の正装である軍服を着用し、聖剣を腰に帯刀している姿はまさに聖王で、二人の姿は神々しく、神殿にいた神官たちはみな息をのんでいた。

デュランダルの血のつながった家族はロレッタだけしかいないため、ロレッタが参列し、
シェリアの兄は聖獣に移動魔術を使ってもらって、一時間だけこっちにやってきて参列している。

「シェリア。お前の母に似てとても美しいよ。お前は本当は美しいんだ。自信をもてよ。俺は忙しいからすぐに帰るが……」

アリアはいまだ眠り続けているがもう目覚めない気がするよと言いながら、あいつが目覚めたら死ぬほど働かせてやるつもりだと言って少し寂しそうに笑った。
あわただしい兄はそれでもシェリアの婚儀を祝いすぐに帰っていった。
シェリアは忙しそうにしている兄は今までに見たどの兄よりも幸せそうに見えると思いながら安堵した。
ロレッタは、シェリアを無表情で見つめている護衛騎士を盗み見て、少しほっとした。

夜は盛大な結婚舞踏会が開かれた。
夏の舞踏会のやりなおしとばかりに各国からも来賓が参列している。

シェリアがうまく新聞社を使って、広めた噂により、デュランダルが聖王であるということはもう周知の事実で、聖王が魔王を倒したということも世界中に広まっている。
さらに魔王はオルベリアの王に巣食っていたいただけで、精神が強かった王は今は回復し、キルギアの支援のもとオルベリアの再興を急いでいると報道されている。

結婚式は盛況で、世界の重鎮たちはあらためてキルギア王国は魔王から世界を救った国として一目を置かれることになったのである。

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