初夜に暗殺された王女は魔獣の国で再起する~魔獣の国の王の求愛がとまりません
確かに出たい。そうは思っていたけれど…

「万が一何かあっては俺がいないと対処できないからな。くれぐれも俺と一緒でないと出てはならんぞ」

「はい。それはわかっています」

「どうやら着いたようだ」

馬車が停まったので、デュランダルのエスコートで馬車から降りた。

どうやら郊外の川べりみたいなところのようだ。
初冬に差し掛かっておりかなり寒い。

川はところどころ凍っている。
流れがあるところすら凍るのかと思うと、それだけで体が冷えていく気がした。

と、そっとコートをかけてくれた。

「忘れていた。これを着ておけ」

あったかい。
どうやら魔術でコートの裏側は常に一定の温度に保たれているらしい。
すごいコートがあるものだ。

「ここから街に入る。街のど真ん中に馬車を停めるわけにいかないのでな」

「はい」

と、すっと左手を差し出してくる。
エスコートしてくれるのかと思い、腕に手をかけようとしたらぎゅっと手のひらを握られた。

えっ! ちょっ!

ぎょっとして身を固くする。
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