初夜に暗殺された王女は魔獣の国で再起する~魔獣の国の王の求愛がとまりません
どこかの丘の上だろうか。遠くのほうに光の集合体が見えるのであちらが王都だろう。
反対側に見えるのが真っ暗なのであれが魔獣の森か。

「ここがキルギアの王都だ。君にも見ておいてほしかった。キルギアの民になるのだろう?」

「はい。もうなったつもりです」

「ふふ」

笑った。
最近とてもデュランダルが笑う顔に出会う気がする。

「ラインハルトが言っていた。君が話しているときにキルギアのことをわが国といったのを聞いたそうだ。それからラインハルトは君を認めたようだ」

え? 我が国なんて言ったのだろうか?
まったく記憶にはない。

「そんな言い方をしていたなんて我ながらびっくりです。言葉は心を反映するというのは本当なのかもしれないですね」

「我が国と思ってくれているならあの森のことも知っていなければならない。あれが魔獣の森だ。あそこは魔獣の住処だ」

デュランダルは前方の真っ暗な場所を指さした。

「はい。資料は読みましたが、目にしたのははじめてです」
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