交際0日婚、冷徹ホテル王はかりそめ妻を溺愛で堕とす
私の直感はよく当たる。良いことも悪いことも、なんとなく予感していたことがその通りだったりする。
「小春、あのね――」
「何か隠していることがあったら話して欲しいの、高城さん、やっぱり私のことを前から知ってたんでしょう?」
祖父母はお互いに言葉を探そうとしているようだった。妙な間。重くもなく、でも妙に居心地の悪い沈黙が落ちた。すると祖父が口元に手を当て、咳払いひとつして改まった。
「小春。実は、高城さんからは黙っていて欲しい、その時が来たら私のほうから話します。と、言われていたんだが……」
祖父の目元には戸惑いが滲んで、笑うか笑わないかの絶妙な顔をした。唇がわずかに曲がり、なんとも言えない、困ったような気まずさがそこにあった。
祖父の話によると遡ること六年前――。
私の両親は旅行中、土砂崩れに巻き込まれて亡くなった。ただ旅行に出かけたというだけで行先は特に聞かなかったけれど、どうやら父は高城さんのお父様と知り合いだったらしい。そして高城さんのお父様が新しく建設したというホテルに招待されて、向かった先で事故に遭ったという。
「高城さんは自分が招待なんかしなければ……と、ずいぶんご自分のことを責められていた。息子でお前の旦那でもある湊さんも葬儀に参列していたことは、知らなかっただろう?」
高城さんが両親の葬儀に? そんな話はひとことも彼から聞いていない。当時十八歳だった私は葬儀ではなきじゃくり、周りを気にする余裕もなかった。
「小春、あのね――」
「何か隠していることがあったら話して欲しいの、高城さん、やっぱり私のことを前から知ってたんでしょう?」
祖父母はお互いに言葉を探そうとしているようだった。妙な間。重くもなく、でも妙に居心地の悪い沈黙が落ちた。すると祖父が口元に手を当て、咳払いひとつして改まった。
「小春。実は、高城さんからは黙っていて欲しい、その時が来たら私のほうから話します。と、言われていたんだが……」
祖父の目元には戸惑いが滲んで、笑うか笑わないかの絶妙な顔をした。唇がわずかに曲がり、なんとも言えない、困ったような気まずさがそこにあった。
祖父の話によると遡ること六年前――。
私の両親は旅行中、土砂崩れに巻き込まれて亡くなった。ただ旅行に出かけたというだけで行先は特に聞かなかったけれど、どうやら父は高城さんのお父様と知り合いだったらしい。そして高城さんのお父様が新しく建設したというホテルに招待されて、向かった先で事故に遭ったという。
「高城さんは自分が招待なんかしなければ……と、ずいぶんご自分のことを責められていた。息子でお前の旦那でもある湊さんも葬儀に参列していたことは、知らなかっただろう?」
高城さんが両親の葬儀に? そんな話はひとことも彼から聞いていない。当時十八歳だった私は葬儀ではなきじゃくり、周りを気にする余裕もなかった。