仏の顔も三度までですわ!愛人と夫のツケ、すべて返していただきます
「ミラーネの妹のリフィールだよ」

「いもうと?リフィ?」

「今日から3人一緒に過ごそうね!」

「リフィ…いーこいーこ」

こわごわとミラーネがリフィールに触れた。
なにごと!?この癒しだけしかない光景は!尊すぎるっ!!!

なお、デルバートは披露パーティーが始まる直前に控室にやってきた。
この人、私にリフィールを引き渡したあと、一切会いに来ていない。
ミラーネとも出席が必要なパーティー以外の接触はとっていないと聞いている。
親の自覚あるのかな?ないんだろうな…。
まぁいいけど。
デルバートへの期待は初日で捨てているので、披露パーティーで私は淡々と公爵夫人の役目をこなした。

披露パーティーの日から、私、ミラーネ、リフィールの3人親子怒涛の生活が始まった。
とにかく忙しい!
リフィールはまだまだ頻回授乳で夜何回も起きなければならないし、ミラーネの遊んで攻撃も日々レベルアップ!
おっと!ミラーネの赤ちゃん返りが始まったぞ!
リフィールも泣いてる!
もちろん周囲の助けを最大限受けているけど、常に体力ギリギリ状態。

それでも、シェリーナとデルバートからの干渉がなぜか一切ないので、精神的な負担はほとんどなかった。
むしろ、ミラーネとリフィールが毎日かわいくて幸せだった。
だから、いろいろあったけど、シェリーナとデルバートにされたことは水に流してあげよう。

あれ?私、今人生で一番幸せだと思っているかも?
…そうか…。私は今ミラーネとリフィールから家族としての愛情をもらっているから、こんなにも幸せなんだ。
私は改めてミラーネとリフィールを見た。
ただそこに存在しているだけで、じんわりと幸福感を与えてくれる大切な大切な宝物たち。
このまま幸せな日々が続きますように。
ミラーネの笑顔とリフィールの寝顔を何度も交互に見ながら、私は思わず神に祈った。
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