星を救いたいわたしと、かりそめのあなたたち
よし、思い立ったが吉日!
善は急げだ!
早速、宇宙空港に行かないと!
わたしは攻略本をリュックに入れると、ドタバタと部屋を出る。

「お母さん、ちょっと、宇宙空港に行ってくるね!」
「日和、気をつけてね」

そして、お母さんに見送られながら玄関を出た。
エレベーターで降りて、マンションの入り口に立つ。
頭の上に広がるのは、どこまでも澄んだ青空。
新たなサブクエストをクリアするために、わたしは必死に歩き続ける。
やがて、たどり着いたのは目的地の宇宙空港。
わたしはルンルン気分で、宇宙空港の自動ドアをくぐり抜けた。

「総合案内所はえっと……」

攻略本に書かれていた総合案内所に向かっていると。
誰かがとんとん、と背中を叩いてきた。

(……ん、背中? もしかして……?)

振り返ると案の定、3才の男の子――ううん、千彰くんが立っていた。
水色のスモックに、黄色い通園帽子。
リンゴのもようの幼稚園バックを、肩からななめかけにしている。
どうやら、幼稚園から帰ったばかりみたい。

「わーい、ひよりおねーちゃんだ! こんちくわ!」
「こんにちは、千彰くん。今日はお母さんと一緒なのかな?」
「あーい!」

手を上げた千彰くんを見た途端、胸がきゅっとなった。
相変わらず、かわいいな。
わたしは思わず、表情をほころばせる。
< 73 / 111 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop