背筋を伸ばして恋をする。
明るいブラウンの髪が無造作にセットされていて、あどけなさの残る表情をしている。
今朝の黒髪スーツ姿とは大分印象が違うけれど、吸い込まれそうなこの瞳と通った鼻筋が、間違いないことを教えてくれる。
「うーわ、絵に描いたようなイケメンだね」
「そうだねえ」
「なんでこんなイケメンが…」
ひかるなんかを、とは言ってないけど聞こえてきた。
「素性は分かったわけだし、もう少し話聞いてみれば?なんか面白そうだし」
「他人事だからって…」
「元彼と別れて2年でしょ?アプリに精を出すのもいいけど、こういうのって案外大事なタイミングかもよ〜」
そんな伏線めいた言葉を残して、相変わらずのマイペースさで食堂を去っていった。