帝の唯一の女〜巫女は更衣となり、愛に囚われる〜
ぐったりと私の傍に横たわる暁宮様の横顔が、どうしようもなく愛おしかった。

「満足した?」

その柔らかな微笑みに、胸がじんと熱くなる。

「はい。」

そう答えると、暁宮様は「よかった」と小さく呟き、私をそっと腕の中へ引き寄せた。

腕枕に包まれ、耳元で静かに響く鼓動を聞く。

「情を交わすって……こんなにも相手が愛おしくなるものなんだね。」

その言葉に、私は胸がいっぱいになってうんと頷いた。

「これからもずっと、側にいてくれるか?」

「はいっ!」

迷いもなく答え、ぎゅっと暁宮様を抱きしめる。

遠く見し 花のつぼみは 今開き
 香をたてにけり 君とむすびて
(遠くから見ていた花の蕾が、今開いて香り立った――君と結ばれて)

暁宮様の和歌を聞いて、この胸の温もりを、もう二度と離したくない――そう強く思った。

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