お兄ちゃん、すきだよ。
「さて、俺も配置につくかな!闇を楽しもうぜ!」
颯太がそう言ったのを最後に、私たちは暗闇と沈黙に包まれた。
真っ暗な闇の中、目を閉じるといろいろな音が聞こえてくる。
道路を走る車の音。
先生たちの話し声。
遠くで吠える犬。
コツコツ、と響く誰かの足音。
私は次第に暗闇が怖くなってきたので、颯太にもう止めようと言おうとした。
その時
ガシッ!
誰かに強く腕をつかまれた。
「きゃ…!!」
あまりの驚きに、私の声は音にならなかった。