Devil's Night
 
 外へ出ると、近づいてくる足音や蹄の音がはっきりと聞こえる。


「懲りない人たちね……」


 リアが不敵に笑ってつぶやく。


「兄さま。別々に行きましょ」


 うなずいたカイが、お守りでも渡すように、リアの額にキスを落とした。


「いつもの場所で待ってる」
と言って、カイは群集の気配がする方向へ走り去った。そう、いつも彼が囮となり、リアが逃げる時間を稼いでいた。……なぜ私がそんなことを知っているのだろうか。頭の中が混乱してきた。
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