指先の背伸びは恋心を秘めて
だけど私の冷たい人認定は、三年には浸透していないことがわかり、心のどこかでホッとしてしまった。
「ねぇ、誰かに用事? 一緒に探してあげようか?」
と、知らない男の先輩に声をかけられる。
「……」
何て言えばいいのか考えて、無言のままになってしまった。
すると、
「何だよ、睨むなよ」
と、眉間にシワを寄せられてしまった。
「ちょっと可愛いけど、何この子」
「知らねー。態度悪ぃー」
(あっ……)
せっかく谷原先輩の居場所を教えてもらえるチャンスだったのかもしれないのに、怒らせてしまった。
ほんの少し、心がしぼんでしまう。
「玲奈ちゃん?」
背後から呼ばれた。
驚いて振り向くと、谷原先輩の姿があった。
(名前呼び……)
ちょっと照れそうになったけれど、真顔のまま谷原先輩の目を見た。
「どうしたの?」
「あ、あの、探してました」
「えっ、オレを?」
谷原先輩の隣にいる友達らしき男子が、
「あ、じゃあ先に行くわ」
と、どこかへ行ってしまった。
「ねぇ、誰かに用事? 一緒に探してあげようか?」
と、知らない男の先輩に声をかけられる。
「……」
何て言えばいいのか考えて、無言のままになってしまった。
すると、
「何だよ、睨むなよ」
と、眉間にシワを寄せられてしまった。
「ちょっと可愛いけど、何この子」
「知らねー。態度悪ぃー」
(あっ……)
せっかく谷原先輩の居場所を教えてもらえるチャンスだったのかもしれないのに、怒らせてしまった。
ほんの少し、心がしぼんでしまう。
「玲奈ちゃん?」
背後から呼ばれた。
驚いて振り向くと、谷原先輩の姿があった。
(名前呼び……)
ちょっと照れそうになったけれど、真顔のまま谷原先輩の目を見た。
「どうしたの?」
「あ、あの、探してました」
「えっ、オレを?」
谷原先輩の隣にいる友達らしき男子が、
「あ、じゃあ先に行くわ」
と、どこかへ行ってしまった。