指先の背伸びは恋心を秘めて
「多分、私の言動がそう思わせてしまうんだと思って。でもそう思うと、ますます無口になってしまって」

「……」

「私が言ったひと言が、温かみのない言葉だったのかもしれません。視線が合うと睨まれているって思われるのも、知らない間にきつい目をしているのかもしれません」

「……つらいね」

「……はい、つらいです」

「うん」

「そんなつもり、自分にはないけれど……、人を傷つけているんだなって思うと、つらいです」



あ。

どうしよう。



(泣いてしまいそう)



周くんは黙って、私の頭を撫でた。

優しい、あたたかい手だった。



「オレね、知ってるんだよ」

「えっ?」

「玲奈ちゃんはね、面倒なことでもきちんと最後までやる、真面目な人だよ」

「……? そうでしょうか?」



周くんは自慢するみたいに、
「去年の図書委員会で一緒だったの、覚えてるって言ったでしょ?」
と、言った。
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